8/21(日)梨本卓幹さんの銘楽堂での3回目のコンサートが開催されました。
今回は夏の暑さを凌げるような涼やかなプログラムをご用意いただき、ご本人の狙い通り大変風情のある音の刻(とき)を堪能することができました。
コンサートは流麗なラフマニノフの前奏曲(Op.32-12、5)に始まり、グリーグの抒情小曲集Op.43(全曲)では北欧の風が吹くような雰囲気に包まれ、前半の最後はラヴェルの水の戯れ。
お話をしながら丁寧に進めてくださったおかげで、聴いている方々も曲を知らなくても十分に楽しめる内容だったと思います。
後半はシサスクの星の作品とショパン。
梨本さんと言えばシサスク!と私の中ではもう確立されてしまっていますが、梨本さんのCDの収録曲もたくさん演奏していただき、生で聴くことができて本当に嬉しかったです。
語りをしながら演奏していただくという、聴衆としては非常に作品に親しみやすい形でご披露いただけて、満点の星空に輝く星座と、その星座にまつわる神話の世界にどっぷりと浸ることができました。
コンサートの最後を飾ったのはショパンの作品。EsDurのOp.55-2のノクターン(16番)とバラード4番という難曲(私にとっては)でしたが、圧巻の演奏をご披露いただきました。
演奏もお話も、聴く人を弾きこむ魅力にあふれた梨本さん。私も聴くたびにますますファンになっています。
曲目解説も素晴らしく、梨本さんからプログラムの解説の原稿が送られてくる度に、「本当に素晴らしい文章力!」と感動しているわけですが、今回もまるで物語を読んでいるかのような素敵な世界観のある曲目解説でした。
どうか今後もご自分の魅力を最大の武器に活躍していただきたいと願っています!