今年度新規採用の銘楽堂支援アーティスト、黒崎拓海さんのピアノリサイタルを開催いたしました。

ドイツのフランツ・リスト・ワイマール音楽大学で学ばれた黒崎さんが得意とするリストの作品を前半に、後半はチャイコフスキーとラフマニノフの作品が並びました。

繊細で甘美な表現からダイナミックな超絶技巧まで、実に安定した説得力のある演奏がとても印象的でした。

コンサート前半はリストは超絶技巧練習曲集より「夕べの調べ」と「雪あらし」、そして「ダンテを読んで〜ソナタ風幻想曲」をご披露いただきました。

リストの作品は技巧的でヴィルトゥオーゾな性格がまず際立つかのような印象がありますが、黒崎さんの演奏を聴いているとリストの作品がどれだけ音楽的で歌心に溢れ、抒情的で繊細かということを感じることができました。リストが愛したベヒシュタインの響きとも相まって、とても洗練された演奏に心を奪われました。

後半はチャイコフスキーの「舟歌」と」「トロイカ」で始まりましたが、情景が浮かぶような音楽に浸りながら、チャイコフスキーが愛したロシアの自然の様子を感じることができるようでした。

最後はラフマニノフの「コレルリの主題による変奏曲」。言わずと知れた難曲ですが、聴く人の心をとらえて離さない、素晴らしい演奏でした。

演奏の合間には会場が和むようなお話も交え、サロンコンサートならではの親しみやすい雰囲気を作ってくださり、お客様たちにも大変喜んでいただけました。

素晴らしい演奏をご披露下さった黒崎さん、そしてお越しくださいました皆様ありがとうございました！

銘楽堂は黒崎さんの活動を誠心誠意サポートしていきたいと思います。

今後とも黒崎さんの応援をよろしくお願い致します！