銘楽堂支援アーティストの都筑小百合さんのピアノリサイタルを開催いたしました。
「色とりどりの情景」というサブタイトルが付いたこのコンサート。グリーグ、ベートーヴェン、グリンカ、=バラキレフ、ショパン、ドビュッシーという様々な国の作曲家の作品が並び、音楽紀行ができそうなほどにバラエティに富んだプログラムをご用意いただきました。
バロックを感じる格調ある「ホルベルク組曲」に始まりましたが、グリーグらしい抒情と北欧の爽やかな空気感に溢れる演奏でした。
続く2曲目はベートーヴェンの「創作主題による32の変奏曲」。ハ短調という調性はベートーヴェンの劇的で運命的な象徴性のある調性だと思いますが、作品が纏う厳格さと張りつめた緊張がひしひしと伝わってきました。

休憩後はグリンカ=バラキレフの「ひばり」、ショパンの「舟唄」と続き、前半とはまた違った彩りの作品が並びましたが、心地よく紡がれていく歌に心が洗われました。
「舟唄」の余韻に続いて、最後はドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」と「喜びの島」。透明感と穏やかさに満ちた「亜麻色の髪の乙女」は短い中に都筑さんこだわりの世界観を感じる演奏でした。
そしてコンサートは「喜びの島」の歓喜と高揚感をもって、煌めきのうちに幕を閉じました。

全プログラムを通してどんどん音楽の彩りが変わっていくのを感じ、まさに「色とりどりの情景」を皆様にお楽しみいただけたことと思います。
素晴らしい演奏をご披露いただきました都筑さん、お越しくださいました皆様本当にありがとうございました!
