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2023

08/15

芸術監督日記

2023.08.11 都筑小百合ピアノリサイタル 組曲の世界を巡る〜バッハとラヴェル〜

都筑小百合さんの銘楽堂での3回目のピアノリサイタルを開催いたしました。

今回もこだわりのプログラムをご用意いただきましたが、どの曲も真摯に作品と向き合う彼女らしさが出ていて、素敵な組曲の世界を堪能することができました!

バッハのパルティータ2番は重厚でフランス序曲風なシンフォニアをとても豊かに歌う上げていて、これから広がるバッハの世界に一気に引き込まれました。組曲のそれぞれをとても表情豊かに表現されていて、ロンドーの2声の掛け合いや、カプリッチョの厳格なフーガが特に印象的でした。

ショパンの幻想ポロネーズは、私は彼女の演奏は聴くのが2回目でしたが、ご本人が「ずっと弾き続けていきたい曲」といっているだけあり、初めて聞いた時とは印象が違っていて、フレーズの感じ方や音楽の流れがより長く壮大になっていると感じました。これから彼女の中で、この曲がどんな風に育っていくのか楽しみです。

今回は都筑さんをもっと知ってもらおう!と、二人でお話もしたりしました。

演奏家のパーソナリティに触れられるのも、サロンコンサートの魅力です。

そして後半はラヴェルの鏡。ラヴェルで論文を書かれたという都筑さんのラヴェル愛を感じる演奏でした。それぞれが難曲であるこの曲集を見事にまとめていて、個人的には道化師の朝の歌から静かに広がる鐘の谷の世界観が素晴らしかったと思います。

都筑さんの次回出演は10月8日(日)となります。皆様是非応援よろしくお願いいたします!