私とクァルテット浬との出会いは2019年夏、河口湖音楽祭で私がクラリネット奏者の故ペーター・シュミードルさんと共演した際に、コンサートでモーツァルトのクラリネット五重奏も演奏したいとのご要望があり、若手の実力あるカルテットを探したことがきっかけでした。
そのコンサートでシュミードルさんにその実力を認められ、初共演は大成功を収めたことをよく覚えています。

それからもご縁は続き、銘楽堂の地鎮祭、上棟式、竣工式など、銘楽堂の節目の大事な時に演奏をしてくれました。
銘楽堂ができてからは、現在の銘楽堂演奏家支援制度の前身ともなる支援事業の対象者として彼らを応援しました。ちょうどコロナ禍で演奏家は誰もが演奏活動自粛を余儀なくされていた頃で、手を差し伸べてくれる人もいない中、銘楽堂オーナー粟井英朗社長のお力添えのおかげでクァルテット浬は海外へと羽ばたいていきました。
そして昨年の夏、バンフ国際弦楽四重奏コンクールに出場が決まった時、本選3組に選ばれた時、本選での第3位とハイドン賞受賞という結果が出た時、その都度の報告に歓喜し、結果ももちろんですが配信で追った彼らの演奏の素晴らしさと世界で結果を出せるまでに成長した姿に胸がいっぱいでした。
そして今回出会って6年の時を経て、大きく成長した彼らを銘楽堂でまた迎えることができ、本当に感無量でした。


この日用意されたプログラムは、ハイドンの弦楽四重奏曲 第72番 ハ長調 Op.74-1と、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Op.13。
バンフでハイドン賞を受賞した彼らのハイドンを格別な思いに耽りながら聴き、メンデルスゾーンでは作曲家のベートーヴェンへのオマージュがサロンに広がるのを感じ、本当に真摯に研鑽を積んでいることが伝わってくる渾身の演奏に敬意の念でいっぱいになりました。
今回は関係者を招いての非公開のコンサートとなりましたが、またいつかクァルテット浬のコンサートを銘楽堂で開催できることを願って止みません。
これからも銘楽堂はクァルテット浬の活躍に期待し、その活動を応援していきたいと思います!
