銘楽堂支援アーティストの弓場友美子さんのヴァイオリンリサイタルを開催いたしました。
共演ピアニストは和田華音さん。
「華麗なるパガニーニの世界」というサブタイトルのコンサートでしたが、プログラムはパガニーニの作品だけでなく、パガニーニに深く影響を受けたシューマンとシューベルトの作品もご披露頂き、歴史的な背景に想いを馳せながら聴くこともできました。
シューマンがパガニーニの演奏を聴いて音楽家になることを決意したお話や、シューベルトが高額なパガニーニのコンサートチケット代を無理をしてでも工面してコンサートに足を運んでいたというエピソードはとても興味深かったです。
また、「パガニーニはその悪魔的とも呼ばれる技巧だけが魅力なのではなく、歌曲王シューベルトに『天使の歌声』と言わせるほどの美しい音色を持つヴァイオリ二ストだったことも特筆すべき」と弓場さんが解説してくださいましたが、まさにパガニーニの魅力満載のコンサートとなりました!

「パガニーニ」ということでそれはそれは華やかで、目も眩むような超絶技巧のオンパレード!
「無伴奏ヴァイオリンのための24の奇想曲」は無伴奏なのを忘れてしまうくらい壮大な音楽でしたし、リストのピアノ曲で有名な「ラ・カンパネラ」はリストが惹かれる要素しかないほどにヴィルトゥオーゾな作品で、1本の弦のみで演奏する「モーゼ幻想曲」は瞬きするのも忘れるくらい見入りました。

これらのパガニーニの合間に、シューマンのヴァイオリンソナタやシューベルトの華麗なるロンドを聴くことができたのもとても新鮮で、最後のアンコールはパガニーニの「カンタービレ」。
美しいパガニーニの「歌」を聴くことができ、弓場さんのこだわりが伝わってきました。
今回共演いただいた和田さんとは高校からのご縁だそうで、高校卒業以来の共演とのことでしたが、お互いの言いたいことを分かり合えているような素晴らしいアンサンブルでした。
今後ともお二人のご活躍を心より応援しています!
弓場さん、和田さん、そしてお越しくださいました皆様、本当にありがとうございました!
