銘楽堂支援アーティストの関朋岳さん(Vn)のコンサートにチェリストの清水陽介さんをお招きし、フランスの作品をプログラムの中心としたコンサートを開催いたしました。
前半は関さんと清水さんのデュオ、後半は私がご一緒させていただきピアノトリオをお届けしました。
個人的なことですが、自分の留学時代に書いた論文がドビュッシーの音楽についてだったこともあり、パリに留学されていた関さんとドビュッシーのピアノトリオを共演させていただくことが決まった時は胸が高鳴りました!

コンサート前半は関さんと清水さんの圧巻のデュオ!
ラヴェルのヴァイオリンとチェロのためのソナタでは、表情豊かで様々な声色で歌われているような表現や、異世界へ誘われそうになる魅惑的はピツィカート、そして二つの楽器が織りなす独特のハーモニーなど、フランス音楽のエスプリ漂う世界を堪能しました。
フランス音楽との対比のために休憩前にはハルヴォルセンのパッサカリアも演奏してくださいました。こちらもヴァイオリンとチェロのための名曲ですが、お二人が「その時に生まれる感覚を大切に演奏している」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。

休憩後の後半はドビュッシーのピアノトリオ。若手の実力ある素晴らしいお二人と共演させていただき、またこのピアノトリオはドビュッシーが若い頃の作品ということで、私もなんだかとてもフレッシュな気持ちで作品と向き合うことができました。
とにかく私にとってこの曲は「こう弾きたい!」「こういう間合いで」「こういう色味で」「こういうセリフで」などなど、イメージがどんどん湧いてくる曲だったのですが、お二人には何にも説明しなくても弾けばそれが「伝わっている!」そんな感覚で演奏することができ、リハーサルからとても自然体で音楽を作っていくことができて幸せでした。
フランス音楽へのこだわりが少しでもお客様にお届けできたなら幸いです。
素晴らしい演奏をご披露くださいました関さん、清水さん、そしてお越しくださいました皆さま、本当にありがとうございました!
