今年度4回目となる支援アーティスト都筑小百合さんのピアノリサイタルを開催させていただきました。
今回はドビュッシーのベルガマス組曲からショパンのバラード第1番を経て、ブラームスのソナタ第3番へ作品を辿っていくという、都筑さんのこだわりあるプログラム編成となりました。
ドビュッシーはベヒシュタインともとても相性がよく、表現の細かいニュアンスがキラキラと光っていました。
特に1曲目のベルがマス組曲のプレリュードは勢いよく圧迫感があるように演奏されがちですが、都筑さんの演奏はおおらかで即興的でとても素敵なコンサートの始まりだったのが印象的でした。
続くショパンのバラードも構築力のある演奏で、奇をてらうことなく、作品と誠実に向き合っているのが感じられる迫真の演奏でした。
休憩に入る前のトークでは、都筑さんのパーソナルな部分ももっとみなさんに紹介したという思いもあり、私が質問する形で自分のピアノ人生についてお話しをしてもらいました。
やはり演奏者がどんな人なのかって、知れば知るほど演奏にも共感が持てますよね。
銘楽堂の距離感では尚更かと思います。
休憩後はブラームスのソナタ。
あの壮大な大作を見事に弾き切った都筑さんに、お客様から大きな拍手が送られました。
きっと曲を知らない方がたくさんいらしたかと思いますが、都筑さんの演奏は、作品を知る知らない関係なく聞く人を釘付けにする力があったと思います。
今年度はソロは今回が最後の公演でしたが、残りの回はピアノ連弾で出演がありますので、彼女のアンサブルにも是非ご期待ください!